豊島「トゥルーコットン」 有機綿の提案力強化

2024年07月23日 (火曜日)

 豊島は、トルコ産のトレーサブルオーガニックコットン「トゥルーコットン」の提案を強化する。最新技術を駆使して土壌などの環境要因から産地の詳細を確認するトレーサビリティーの手法を取り入れた。トゥルーコットンの使用による二酸化炭素(CO2)の排出量削減効果を示すため、製品が販売されるまでの工程で生じるGHG(温室効果ガス)を数値化した。

製品販売についても、フラワーショップとの共同企画商品を生み出すなど領域を広げている。

 トゥルーコットンは、農場と紡績工場を所有するトルコの紡績グループ・ウチャクテクスティルと、日系企業向けの独占販売契約を結んだことから生まれた。農場と紡績工場の特定ができるトレーサブル素材として打ち出す。

 トレーサビリティーの高度化を図るため、科学的なトレーサビリティーを推進するオリテイン社(ニュージーランド)との協業にも着手した。同社は土壌、気候、標高、降雨状況などの環境要因から、製品の産地の詳細を明らかにしていく手法を提案している。より厳正化された手法の導入により、トレーサビリティー・システムに対する信用性や安心感を高める。

 GHGの数値化を通じ、通常のコットンをオーガニックに置き換えた場合のCO2排出量削減効果を提示する。トゥルーコットンを使ったTシャツが販売されるまでの過程で、豊島が関わる工程のGHGの排出量を数値化した。1万枚の生産では、1枚当たり約1㌔のCO2排出を削減すると言う。

 トゥルーコットンは多様なブランドとの共同企画が増え、素材として使用されるアイテムの幅も広がっている。新たに、表参道ヒルズ(東京都渋谷区)などに出店しているフラワーショップ「ディリジェンスパーラー」との共同企画を始める。

 同店のフローリスト、越智康貴氏が写真家の工藤司氏の作品を使ってデザインしたフーディー、Tシャツ、トートバッグ、ポーチを製作。8月23日から9月16日まで、豊島の電子商取引(EC)サイト「リサーキュレット」やディリジェンスパーラーのオンラインショップなどで販売する。