ごえんぼう

2024年07月17日 (水曜日)

 高校生に対する企業の求人が活況を呈している。少子化で労働力不足が顕在化し、高卒者にまで門戸を広げる企業が増えているということだ。とりわけ、就職希望者が多く、各種資格も持つ工業高校に人気が集まっているそう▼厚生労働省の2024年3月末時点のまとめによれば、高卒に対する求人数は約48万人で前年比1割増。求人倍率は3・98倍と過去最高を記録した。一方、ある機関の調査によれば、工業高校の求人倍率は20・6倍に達する▼工業高校卒業者は工場勤務など技能職に就くイメージが強いが、最近はオフィスワークでの採用も多く、大卒でも入社が難しいような大手企業の求人も増えているそうだ▼繊維企業トップからも「人材確保が最大の課題」との声が相次ぐ。採用しても離職者も多いのが頭痛の種。つなぎ留めに有効なのは給料か働きやすさかやりがいか。史上空前の売り手市場の中、企業変革が求められる。