往来

2024年07月05日 (金曜日)

 「『シンフォリウム』が子供たちの再手術をなくすとともに、世界のマーケットで戦える製品になってほしい」と期待するのは大阪医科薬科大学(大阪府高槻市)の小児心臓血管外科医、根本慎太郎教授(写真)。シンフォリウムは先天性心疾患の子供の手術で使う心・血管修復パッチの商品名。心臓にできた穴の修復時などに使う。子供の成長に伴い心臓組織が大きくなっても、繊維製のパッチが伸びることで対応し再手術のリスクを軽減する。同大と福井経編興業(福井市)、帝人が共同開発した。「小児用の医療機器開発に覚悟を持って両社が手を貸してくれた」と感謝し、「子供や家族に重い負担となっている手術の回数を減らせる」と開発の意義を語る。