繊維学会技術賞／「ブレスエアー」

2024年07月03日 （水曜日）

　東洋紡エムシーが製造販売する3層構造型網状繊維構造体「ブレスエアー」が繊維学会の第50回繊維学会技術賞を受賞した。

　ブレスエアーは、熱可塑性ポリエステル系エラストマー「ペルプレン」を繊維状にて立体的に接合した3次元網状構造体。今回受賞した3層構造型は、直径が異なる繊維を層状に分布させることでソフト感とサポート感を両立することに成功した。

　上から繊維径が細い中実繊維による「フィット層」、中実繊維と中空繊維が混在する「リレー層」、繊維径が太い中実繊維による「サポート層」で構成することで「柔らかさ」「底付き感の低減」「耐久性」を実現した。異素材を使用しないモノマテリアル構成のためリサイクルも容易。こうした点が評価され、高級寝具の中材や鉄道車両の座席シートなどに採用されている。

　6月の繊維学会年次大会（創立80周年記念）で授賞式が行われ、東洋紡エムシーによる受賞講演も行った。