繊維ニュース

アスレジャースタイル発信

2024年06月27日 (木曜日)

 AOKIは24秋冬紳士向けで、スタジャン風ブルゾンなどカジュアル感を一段と高めたアイテムを打ち出す。

既存の「パジャマスーツ」ラインや、スポーティーなアスレジャースタイルの新ラインで投入する。一歩先を行くオフィスカジュアル商品を提案し、潜在需要の掘り起こしに乗り出す。

 パジャマスーツラインではジャケットの代わりにもなるスタジャン風ブルゾンや、シャツアウターとパンツのセットアップを新たに投入する。カジュアル感は強めだが、「通勤や職場内で着ることを想定して開発した」(担当者)。

 仕事着にもなるアスレジャースタイルを提案するのが新ライン「ビズムーブ」だ。高伸縮素材を採用した商品群で動きやすさを訴求する。ジップパーカやダウンベスト、パンツ、ロングTシャツなどを展開。カジュアル過ぎない商品にするため、きちんと感にも配慮したスタイリッシュなデザインが特徴だ。パジャマスーツ商品とのコーディネートも計算して企画しており、両ラインの商品を組み合わせることもできる。

 仕事着のカジュアル化で、ジャケットの下に着用するアイテムも多様化している。シャツだけでなく、Tシャツやニット製品をインナーに合わせるビジネスパーソンも増えた。ただ、やや厚手のセーターなどと組み合わせるとごわごわ感が出て動きにくいといった声も聞かれる。

 そんな悩みを解消するのが新たに打ち出す「コンフォートスーツ」ラインだ。ジャケットの毛芯など一部の副資材を省きつつ、きちんと感が損なわれないよう工夫。軽くて柔らかいため、ジャケットの下にモックネックセーターなどのニット製品を合わせても窮屈感が出ない。

 発熱素材を用いたコートの提案も強める。消費者の注目を引くためネーミングを工夫し、「上熱(じょうねつ)シリーズ」と銘打った。太陽光発熱(ソーラーヒート)と吸湿発熱(ヒートウオーム)の2タイプの素材を用いた商品を用意する。

 ソーラーヒートコートには太陽光に含まれる近赤外線を効率よく吸収し、生地表面の温度を上昇させることで衣服内の暖かさを保つ高機能素材を採用。他方、ヒートウオームコートは中わたに、帝人フロンティアとAOKIが共同開発した吸湿発熱素材を使った。担当者は「発熱アイテム自体は目新しいものではないが、“上熱”というネーミングで改めて訴求したい」と話している。