往来
2024年06月12日 (水曜日)
「苦節10年。それでも、みんなのおかげで早くできたと自負している」。福井経編興業(福井市)の髙木義秀社長は振り返る。先天性心疾患の患者の手術で使う心・血管修復パッチ「シンフォリウム」が今日12日、発売される。同社と帝人や大阪医科薬科大学(大阪府高槻市)が共同開発した。心臓にできた穴を修復したり、血管を広げたりする際に用いる繊維製の衣料資材だ。子供の成長に伴い心臓組織が大きくなっても、パッチが伸びることで対応し再手術のリスクを軽減できる。「創業80周年の年に発売できてうれしい。若手社員が多く、成功して次のステップという形で頑張っていく」。衣料から医療へ――。挑戦はまだまだ続く。