「AFF・東京24夏」 出展ピックアップ(下)/6月5~7日、東京ビッグサイト/セーター関連充実

2024年05月30日 (木曜日)

〈ペーパーヤーンのニット糸/海塩南北湖毛織〉

 2000年に浙江省嘉興で設立されたニット糸メーカー。工場の建物面積は1万平方メートルで、従業員は80人余り。イタリアと日本製の粗紡機、ファンシーヤーンの生産設備を導入し、0・5~30ゲージの各種ニット糸を生産している。

 年間生産能力は約1千トン。売り上げの4割が中国内販、6割が輸出だ。開発力があり、現物品を大量に備蓄していることが強み。

 業績はここ数年、安定している。商社経由で手掛ける日本向けを徐々に拡大している。

 初出展となる今回は、リサイクルウールやペーパーヤーン、抗菌・恒温機能を持った繊維使いの糸を出展する。

〈中・越で500万着生産/大連宏大服装〉

 2014年に創業した日本向けセーターの貿易会社。遼寧、山東、河南、四川各省と広西チワン族自治区の国内協力工場と、ベトナム・ハノイの海外協力工場で生産している。年間取扱高は約500万着。素材の開発力と、サンプル生産などの迅速な対応が強み。

 取扱高はここ数年、毎年前年比20%伸びていると言う。主要顧客は、量販店、百貨店に出店するブランドや専門店、ネット通販を手掛けるブランドだ。高級ゾーンの新規ブランドを今後開拓してく計画を持つ。同展の常連出展者で、今回は、2~16ゲージのセーターのラインアップを紹介する。

〈レザーウエアやセーター/東莞国ホウ貿易〉

 2015年に創業したアパレルメーカー。本社は米国ロサンゼルスで、中国広東省東莞に事務所と工場を置く。工場の総面積は6千平方メートル、従業員数は約200人、年間生産額2億元。生産アイテムは、皮革製衣類、セーター、パーカ、ジャケット、スポーツウエア、コスプレ衣装など。

 国内外の大手ブランドと取引している。輸出先は米国、イタリア、日本など。この2年間、米国、フランス、ドイツ、ロシア各国の展示会に出展している。その成果で、売り上げを拡大中だ。

 初出展の今回は、皮革製のレディースウエアとカシミヤ使いの高級セーター、シルク使いのワンピースなどを打ち出す。

〈シームレスニットの新製品/海陽市雅麗奇制衣〉

 2004年創業のセーターを中心とした編み物製品メーカー。山東省海陽にある自社工場の年産能力はセーター220万着、そのほか編み物製品300万枚。迅速な対応と価格優位性を強みと自負する。

 日本向けが中心で、売上高の9割を占める。直販と商社経由の2本立てで手掛け、GMSに出店するレディースブランドなどに販売する。急激な円安で顧客の価格要求が厳しくなっていることから、直貿を今後増やしていく方針だ。

 今回は3回目の出展で、ファンシーヤーンを使ったセーターと、シームレスニットの新製品を訴求する。

 特に今後の主力となりそうなシームレスニットの日本市場の受容度を確認する。

〈刺しゅうワッペン展開/東莞市林旺服装輔料〉

 2010年に設立された副資材の貿易会社。刺しゅうワッペン、PVC(ポリ塩化ビニル)ワッペン、織機で織り上げる織刺しゅう、TPU(ポリウレタン樹脂)ワッペンなどを取り扱っている。小ロット生産と短納期に対応し、品質の安定が強み。

 日本向けは開拓を始めたばかりで、売り上げ規模はまだ小さい。主に商社経由で販売している。

 初出展の今回は刺しゅうワッペンと、PVCおよびラテックスワッペン、アパレル製品に模様を付けるアイロンシートをアピールする。刺しゅうワッペンは、10年以上の経験を持つ職人がタジマ刺繍機を使って生産しており、品質が高いことを紹介する。

(おわり)