澤村24秋冬／国産ショーツさらに伸ばす／材料展開催し顧客開拓

2024年05月07日 （火曜日）

　澤村はインナー・肌着の24秋冬商戦で、「季節に影響されにくいアイテムで拡販を目指す」（野田悦雄執行役員インナー事業部長）としており、販売好調なショーツや中国企業と組んで開発した商品群を重点的に投入する。

　同社のインナー事業部は材料（編み地やレース）を扱うインナー1部、ＯＤＭを主力に製品展開するインナー2部、東京インナー部で構成されている。

　24秋冬に向けては、ＯＤＭによる年間の販売量が40万～50万枚に達するショーツの売り込みを改めて強化する。綿・ナイロン・ポリウレタンによるフィット感が特徴。価格は千円前後。

　編み地の生産を和歌山のニッターに外注し、自社や外注の国内縫製で製品に仕上げる国産による高品質と値頃感が売りで、これまで「年間10万枚ペースで販売が伸びてきた」と言う。24年度は50万～60万枚の販売を目指す。

　中国企業とは、春夏向けの冷感プリント、秋冬向けのカーボン練り込みによる蓄熱糸でさまざまなアイテムの開発を進めており、ワークウエアのインナー・肌着として提案する。

　フェムテック狙いの吸水ショーツの販促にも取り組んでおり、24秋冬でも拡販を計画。肌側に東洋染工の「アクアホール」を、中側に吸水・吸湿素材（帝人フロンティアの「ベルオアシス」や日本エクスラン工業の「ランシール」）を、外側に透湿防水布の3層構造で20　ｃｃの吸水性能を持たせた。

　今年は6月に東京で展示会を開催。和歌山、中国で取り組む材料から製品に至るモノ作りの仕組みを提案し、新規顧客・販路開拓を目指す。