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スタイレム瀧定大阪/25春夏もサステ打ち出し/環境配慮やオーガニックなどで

2024年04月19日 (金曜日)

 スタイレム瀧定大阪(大阪市浪速区)は、25春夏物の生地販売で、サステイナビリティーに対応した商品の打ち出しを継続強化する。「エコアーチ」の総称で、環境配慮とオーガニック、森林保護、リサイクル、動物愛護の五つのカテゴリーで提案する。

 このほど東京と大阪で開催した「2025年春夏商談会」で提案した。環境配慮では、製造工程で二酸化炭素排出を抑え、水資源やエネルギーを軽減する加工技術のほか、土壌や海洋への負荷の少ない原料を使用する。商談会ではキュプラ繊維使いの生地、綿・ヘンプ混生地を並べた。

 オーガニック原料を使った生地は、ジャカードやサマーコーデュロイ、近江晒加工などのさまざまなバリエーションをそろえた。森林保全に配慮した原料を使う森林保護では、トリアセテート繊維を用いたデニム風シャンブレー生地、アセテート使いのジャカードなどを打ち出した。

 そのほか、再生原料や廃棄していたモノを活用するリサイクルでは、麻調のポリエステルなどをラインアップした。動物の尊厳が守られた原料を用いる動物愛護では、トウモロコシ由来の原料を使用したレザーや通気性を付与した合成皮革などを取りそろえた。

 種の選定から綿花栽培、糸の生産までをオーガニックのプロセスで管理し、トレーサビリティーが確保されたコットン「オーガニックフィールド」は3年目に入った。注目度は高く、オーガニックコットンへ移行する来年以降は大きな期待ができるとした。

 そのほか商談会では、欧州の服地見本市「プルミエール・ビジョン・パリ」「ミラノ・ウニカ」の人気ベスト20生地を紹介。近江晒加工やハリ・透け感のある綿素材、シーアイランドコットンを使った丸編み生地など、天然繊維使いが上位に入った。