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三陽商会「マッキントッシュ・フィロソフィー」/盛夏向けの提案強化/素材や商品数を拡充

2024年03月15日 (金曜日)

 三陽商会が展開する紳士服「マッキントッシュ・フィロソフィー」は、猛暑や残暑を想定した24盛夏向けアイテムの提案を強化する。暑い夏に特化した素材を用いた商品を幅広くそろえ、顧客ニーズに応えていく。

 ビジネスウエアは着心地や快適性に一段と磨きをかける。透けや汗染みを防ぐ機能素材「ムーンテック」を使ったアイテムではジャケット(3万5200円)やパンツ(2万2千円)、ポロシャツ(1万4千円)などを投入。ポリエステル100%だが綿のような肌触りの素材「カミフ」を用いた長袖シャツも提案する。

 裏地に冷感性を持続させる特殊プリントを施した素材「フリーズテック」を採用したポロシャツ(1万7600円)なども投入。「汗の水分を吸うとさらに冷感効果を発揮する」(担当者)と言う。

 吸水速乾や接触冷感といった機能性を備えた綿100%のTシャツは、後加工技術「カバロス」を採用。「これまでの機能性アイテムには合繊素材を使うことが多かったが、風合いの良い天然素材にも機能を付加した製品も打ち出していく」(担当者)。

 さらっとしたドライな肌触りと高いストレッチ性が特徴の素材を使ったアイテムも拡充する。ジャケットやパンツ、Tシャツ、カーディガンと幅広く用意。高機能を売りに単価アップを図る。

 カジュアル領域では、羽織りシャツを拡充する。凹凸感が特徴のシアサッカー素材を使ったり、オーバーサイズにしたりしてバリエーションを増やす。夏用の半袖Tシャツに合わせやすい素材やデザインを採用。「かばんに入れておいて朝晩の気温の低い時間帯にさっと羽織ってもらうことを想定して開発した」(担当者)。

 直近の商況は、2月の売上高が前年同月比15%増と好調だ。薄手のアウター品番が同1・8倍とけん引する。「2月は20度を超える日もあれば真冬並みの寒い日もあった。気温差が激しい中で、インナーにも羽織りものにもなるパーカなどが売れた」(担当者)。フレッシャーズを取り込み、セットアップも同20%増。3~4月は伸縮性のあるセットアップを軸に、上品な印象のニットポロシャツやニットTシャツを提案していく。