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「インテキ上海」の日系大手/独自素材ブランド訴求/サステと機能性目立つ

2024年03月12日 (火曜日)

 【上海支局】6~8日に開催された「インターテキスタイル(インテキ)上海アパレルファブリックス2024春夏」に単独出展した日系大手各社は、独自の素材ブランドの訴求に努めた。サステイナビリティーと機能性の打ち出しが目立った。

 東レグループの東麗酒伊織染〈南通〉(TSD)は、「サステナビリティ イン オール プロセシーズ」をテーマに、ナイロン100%高密度織物「エアータスティック」、高いストレッチ性とキックバック性、軽量性を持つ複合糸使いの織物「プライムフレックス」、ナイロンとポリエステルを使った防水透湿素材「ダーミザクス」を訴求。環境配慮型や機能性を持つそれぞれの春夏素材を紹介した。感性と機能性の融合を目指した、ストレッチ性を持つ軽量織物「ハイクロス」の開発品も注目を集めていた。

 三菱ケミカルは、トリアセテート繊維「ソアロン」の清涼感や高級感を前面に打ち出した。シワになりにくい麻調織物や上質感のあるレース、光沢感とドレープ感を表現できるツイルなどをアピールした。ソアロンは、アパレル市況が鈍化する中でも販売量を維持していると言う。今後は、レディース向け以外の用途開拓にも注力し、商品開発を進めている。

 スタイレム瀧定大阪(大阪市浪速区)は、素材ブランドごとにコーナーを設け、それぞれの生地とそれらを使った製品をアピールした。綿のような風合いを持たせた軽量で強度のあるリサイクルナイロン使いの「リコティーナ」や、綿原料の品質にこだわった高級丸編み地「ITADAKI」などが引き合いを受けていた。