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NEC/循環型経済の基盤構築へ/東レなどと4月から実証

2024年03月01日 (金曜日)

 NECは、プラスチッなどの素材のライフサイクルを管理し、国内外で利用できる「プラスチック情報流通プラットフォーム」のプロトタイプを開発した。循環型経済(サーキュラーエコノミー)の基盤構築に向けて、東レ、アミタホールディングスと共同で4月から実証試験を始める。

 今回のプラットフォームは、素材を起点とした基盤システム。素材開発、製品製造、流通、回収、分別など、素材のライフサイクルの証跡をダッシュボード上で管理・可視化することを目指している。

 素材ベンダーや製品ベンダー、リサイクラーが素材の製造ロット番号や原材料などの情報を登録することで証跡管理ができる。登録された素材や製品のデータをブロックチェーン技術で分散管理すると同時に、データの完全性を担保することで第三者によるデータ改ざんを抑える。

 国内外の他のプラットフォームとデータ連携ができるため、国内以上にトレーサビリティーが求められる輸出入の際の素材や製品の証跡としても活用できる。

 内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の研究課題「サーキュラーエコノミーシステムの構築」での取り組み。東レとアミタホールディングスもこの研究課題に参加している。2027年度までに社会実装し、200社の利用を目指す。