繊維ニュース

倉紡貿易〈上海〉/地場コンバーターと協業/バイオーダー品内販拡大へ

2024年02月27日 (火曜日)

 【上海支局】クラボウの中国法人、倉紡貿易〈上海〉が、生地の内販事業で地場コンバーターとの取り組みを始めた。日本などで生産するバイオーダー品の織物の販売を伸ばすのが狙いだ。コンバーターとの生地の共同開発にも着手した。

 内販では、日本やタイ、インドネシアの自社工場で生産する生機を、中国などで加工した織物を販売している。約1年前から本格化し、「インターテキスタイル上海」と「インターテキスタイル深セン」に出展し、新規顧客との接触を図ってきた。

 この1年で分かったことは、顧客の多くが短納期・小ロットを求めていることだ。日本製などのバイオーダー品は納期が合わず、最小ロットに届かないケースがほとんど。

 そのため、力を入れるのが、地場コンバーターとの取り組みだ。コンバーターを通じた販売であれば、短納期・小ロットの顧客も開拓できる。「日本本社の技術力を活用した共同開発も進めている」と、三谷尚志総経理は話す。

 今年もコンバーターとの取り組みの拡大に注力しながら、展示会出展を通じた新規顧客の開拓を続ける。3月6日に開幕する「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2024春夏」では、徳島工場で生産した綿100%と合繊混の織物を訴求する。裁断くずを再資源化する「ループラス」で生産するデニムも紹介する。