ごえんぼう

2024年02月21日 (水曜日)

 脱税を徹底的に調べ上げる税務調査官を主人公にした故・伊丹十三監督の「マルサの女」が大ヒットしてからはや37年が経つ▼2022年に国税庁が検察庁に告発した脱税件数は103件で、脱税総額(告発分)は100億円に上る。ホットなところでは、法人税約4800万円を脱税したとして、東京国税局が東京都港区の内装工事会社と同社代表の男を法人税法違反容疑で東京地検に告発した▼1日には市民グループが、安倍派から所属議員側にキックバックされた資金が課税の対象となる議員個人の所得に当たり脱税の疑いがあるとし、安倍派の幹部や所属議員ら10人に対する告発状を東京地方検察庁に提出したが、検察は安倍派幹部を含む所属議員の多くの立件を見送っており、何のおとがめもなし▼マルサの女が動くまでもなく、所得にはもれなく税金が発生する。立場に関係なく、脱税した国民は等しく罰せられるべきだ。