ごえんぼう
2024年02月19日 (月曜日)
カレーチェーン店「CoCo壱番屋」の創業者、宗次德二さんは孤児院で育ち、養父母に引き取られてからも極貧の少年時代を送った。「空腹に耐えかね、道端に生えていた雑草を食べた」ことも▼先日、ツナギ服製造卸の山田辰(大阪市城東区)が主催する講演会で宗次さんが登壇し、直接話す機会があった。「他社のカレーを食べる機会はあるのですか」と聞けば「先日食べた吉野家の黒カレーがおいしかったよ」▼ゼロから上場企業を創り上げただけに、その経営術には決してぶれない信念を感じる。「現場に明日の経営の種がいっぱい落ちている」と、現役時代には現場主義を貫いた▼右肩上がりで成長を続けてきた理由を尋ねると「値下げをしてこなかったから」とあっさり。「気が小さいから、トラブルを起こしたくない」、だからこそ「約束を忠実に実践する」。そして誰に対しても「感謝の気持ちを忘れないことが大切」だと。