繊維ニュース

小原屋繊維/輸出拡大に本腰/PV、インテキ上海初出展

2024年02月05日 (月曜日)

 生地商社の小原屋繊維(大阪市中央区)は輸出拡大に本腰を入れる。その一環として、6~8日に開かれる「プルミエール・ヴィジョン(PV)・パリ」、3月6~8日に開かれる「インターテキスタイル上海」に初出展する。

 同社は麻を中心に天然素材使いの生地を備蓄販売する生地商社。湖東産地や遠州産地との取り組みによって独自企画の織物を開発し、常時150品番ほどを備蓄、小口・短納期で販売する。染色加工の98%が国産で、生機の大半も国内で仕入れる。以前は仲間取引が大半だったが、近年は「プレミアム・テキスタイル・ジャパン」(PTJ)展への出展などを契機にアパレルへの直接販売が増えている。ただ、直接輸出は皆無だった。

 数年前に「(直接輸出の)ゼロからのスタート」を切った。まずはキルト・パッチワーク向けの生地を韓国や台湾向けに販売し、実績を積んだ。その間にフランス人や中国人、英語に堪能なスタッフを雇用し準備を整えた。今年、「満を持してPVとインテキ上海に打って出る」。

 展示する生地の約半分を、主力の麻関連とする。カジュアルから奇麗めまでを幅広くそろえるとともに、墨染めなど手作業感のある日本ならではの麻を訴求し、まずは「海外顧客の反応を探る」考えだ。