往来

2024年02月02日 (金曜日)

 「繊維業界を経験すると商売の基本が身に付く」と強調するのは伊藤忠商事の岡藤正広会長CEO。同社の祖業である繊維事業は、機械や金属、住生活といった他事業に比べて純利益額は少ない。ただ、人材力の面で言えば、繊維を経験した人材が他事業で活躍することは珍しくないそう。分業で成り立つ日本の繊維業界はさまざまな人とうまく付き合う必要がある。その中で能力が磨かれるということか。さらに、「資源などと違い、繊維は少しの工夫やアイデアでヒット商品を生み出すことができるし、まだまだ成長できるはず」と強調する。同氏が残すコメントの全てに、自身の出身部門への愛着が垣間見える。