ごえんぼう

2024年01月30日 (火曜日)

「地上に立てた棒に影ができている。影は時間の経過とともに向きが変化する。なぜか」。答えは「太陽が動くから」。小学校の時、そのように教わった記憶がある▼太陽が動くのなら天動説になる。天動説を簡単に言うと、地球を中心に他の天体が周回しているとする宇宙論。紀元前4世紀の天文学者・エウドクソスが理論を作り、学者・プトレマイオスが紀元前2世紀に完成させたと伝わる▼天動説を信じる人は現代では少数派に違いない。多くは地球が太陽の周りを公転していると理解しているはず。コペルニクスが唱えた地動説だ。しかし、やはり太陽が動いているように見える。天動説的感覚は抜けない▼何事も自分の視点で考える方が分かりやすい。地球の動きは実感しにくいが、太陽の動きは認識できるように。ただ、その視点がいつも正しいとは限らない。時には別の視点で見ることも求められる。できているだろうか。