新たな価値 生み出せ   三備ユニフォームフェア(4)

2024年01月19日 (金曜日)

拡大する暑熱対策商品

 ユニフォームの期日統一展示会「三備ユニフォームフェア」は今日19日で最終日を迎える。前半は好天に恵まれたが、中盤から天気は下り坂だった。来場者数は後半がピークになりそうだ。市場が成熟した電動ファン(EF)付きウエアの次の原動力となりそうな暑熱対策商品が発表され、今年が歴史の転換点となる予感がする。

接触面にセラミック 桑和

 桑和(岡山県倉敷市)は、冷却装置の肌に接する面にセラミックを採用したペルチェ式ウエアを発売した。非金属なので金属にアレルギーがあっても使える。冷却装置の数は四つ。取り付ける数は自由に決めることができる。吸引力を底上げしたEFウエアをラインアップに追加したほか、「ビームスデザイン」のワークウエアも発表した。

水冷式が長時間使用可に CUC

 CUC(同)は、昨年4万点以上売り上げた水冷式ベストの進化版「IWC」シリーズを発表した。フルハーネス安全帯に対応し、薄型化。内蔵する保冷素材を3層構造化し、ステンレス真空ボトルを活用することで、1日使用を可能にした。充填(じゅうてん)口をスライド式に変更し、掃除が簡単になった。要望の多かった大寸もラインアップに加えた。

EFウエアと併用 寅壱

 寅壱(同)は、タスキ状でEFウエアと併用してもかさ張らないペルチェ式ウエアを発表した。冷却装置は四つあり、脇下に各2カ所装着できる。フルハーネス安全帯を使わない場合は背中上部の取り付け穴に装置を移動できる。冷却装置に独自のロゴプリント入り。30分使用後のサーモグラフィ検査結果を効果の証憑(しょうひょう)として公開する。

ペルチェ式拡大 アイズフロンティア

 アイズフロンティア(同)は、ペルチェ式ウエアのバリエーションを拡大した。デバイスは冷却装置が三つと四つの2種類を展開。ウエアは、アウターとインナー、メッシュベストタイプと用途に応じて選択の幅が広がった。ペルチェ式ウエア用に開発した背中がメッシュのインナーも発表した。今期も多数の新商品を発表し店頭商品の幅広さに寄与する。

暑熱対策幅広く 三愛

 三愛(同)は、暑熱対策ウエアを拡充させた。水冷式ベストは昨年より薄型化し長時間利用できる改良を施した。ペルチェ式ウエアは六つの冷却装置を備えるタイプと冷・温両用タイプの2種類を発表。約28℃以下で凍結するPCM(相変化素材)をブロック状にして内側に配置したベストも打ち出す。天然石を練り込んだ中空糸を使ったインナーも開発した。

クラシックでモダン 大川被服

 大川被服(同)は、「DQブランド」のクラシックモダンシリーズを訴求した。素地にはクラボウのポリエステル・綿混ハイパワーストレッチ生地「バンジーテック」を採用。ポリエステル65%・綿35%の生地でありながら、高い伸縮性を備える。法人向けや制服系ユニフォームに最適でクラシックなスタイルの中に、モダンな雰囲気を醸し出している。

(おわり)