ごえんぼう

2024年01月09日 (火曜日)

 漢字の成り立ちは象形、指事、会意、形声の四つに分類される。全体の8割以上は、意味を表す字と音を表す字を組み合わせた形声文字になるのだそうだ▼2023年の「今年の漢字」第1位は「税」だった。税は形声文字の一つで、その成り立ちを調べると、穀物を表す「禾」と脱の源字である「兌」からなり、収穫の一部を抜き取ることを表すとある。なるほどうまくできている▼税が今年の漢字第1位に選ばれたのは14年に続いて2回目。消費税率が17年ぶりに引き上げられるなど、国民の多くが税について考えさせられた。翌15年の漢字は「安」。テロ事件や異常気象、建築偽装問題などで不安感が広まった▼24年はどの漢字が選ばれるか。業界の成長を願い「繊」を推したい。繊は「糸」と「¥文字(U+97F1)」からなる形声文字で、細いや小さいという意味。少し頼りないが、つなぐ意を表す「維」と組み合わせれば太くも強くできる。