繊維ニュース

帝人/炭素繊維も環境配慮型に/マスバランス方式適用

2023年12月22日 (金曜日)

 帝人はこのほど、国際認証に基づくマスバランス方式による環境配慮型原料を採用した炭素繊維「テナックス」の生産と販売を開始する。これにより温室効果ガス(GHG)排出量やライフサイクルアセスメント(LCA)の削減が可能になる。

 同社が生産と販売を開始する環境配慮型炭素繊維は、国際持続可能性カーボン認証(ISCCPLUS認証)に基づく環境配慮型原料を採用したもので、三島事業所(静岡県長泉町)で生産する。同社は2023年6月にISCCPLUS認証を取得し、販売に向け準備を進めてきた。

 マスバランス方式のため、実際に製造する環境配慮型炭素繊維は従来の石化原料由来原料による炭素繊維と物性は変わらない。このため要求物性が高い用途でも活用が可能だ。

 海外拠点でも認証取得の準備を進めており、欧州は24年度初旬、米国は24年度中に認証を取得し、それぞれ認証に基づく環境配慮型炭素繊維の生産・販売を開始する計画だ。