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「ITMAアジア」のTMTマシナリー/次世代仮撚機を初披露/地場大手に機能性向上訴求

2023年11月27日 (月曜日)

 【上海支局】中国・上海で19日から開催されていた繊維機械の国際見本市「ITMAアジア+CITME2022」は23日に閉幕した。合成繊維製造設備メーカーのTMTマシナリーは、次世代仮撚機「ATF―G1」の実機を世界初披露し、注目を集めた。地場大手合繊メーカーに向け、従来機の品質を維持しながら、機能性と生産性を向上させたことを訴求した。

 同機は「ATF―1500」の次世代機。6月にイタリア・ミラノで開かれた「ITMA2023」では、モニターでの概念紹介にとどめていた。今回初公開し、来場者から高い関心を集めた。

 同機はATF―1500の強みを維持しながら、機能改善と生産性向上を図った。巻き取りを384錘(4段)から480錘(5段)に増やし、生産性を高めるとともに、新型ヒーターの採用などで省エネも実現した。

 同社にとって、中国は売り上げ構成比が8割に及ぶ最重要市場だ。地場6大ポリエステルメーカー(恒力、盛虹、桐昆、新鳳鳴、栄盛、恒逸)全てに設備を提供している。

 合繊製造設備業界では、同社と独バーマーグ社との2強時代が続き、市場を二分している。

 同社は、日本の合繊製造装置メーカー大手3社の東レ・エンジニアリング、村田機械、帝人製機(現ナブテスコ)の合繊機械部門が、02年に統合して立ち上げられた。