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「ITMAアジア」開幕/合繊設備など次世代機に注目/日系出展者が初披露

2023年11月21日 (火曜日)

 【上海支局】繊維機械の国際見本市「ITMAアジア+CITME2022」が19日、中国・上海の国家会展中心〈上海〉で開幕した。合繊製造設備などの日系出展者が初披露する次世代機が、注目されている。会期は23日まで。

 今回展の展示面積は16万平方メートルで、23カ国・地域の1500社強が出展している。出展社数は21年の前回展(1200社超)を上回ったが、新型コロナウイルス禍前の18年(約1700社)には届かなかった。出展者の分野別構成比は、紡績・合繊製造設備23%、染色加工機21%、編み機16%、織機14%、プリント8%、その他18%。

 初日は週末だったこともあり、会場はやや落ち着いた雰囲気だったが、2日目の20日は朝から多くの来場者でにぎわった。インドや、イランなどの中東諸国からの来場者の姿も見られ、「初日来場者数は18年展を超えた」と、主催者関係者は話した。

 日系企業は紡績から合繊製造機械、織機、編み機、染色加工・プリントまで、幅広い機械・部品メーカーが出展している。その中で、TMTマシナリーは次世代機仮撚機「ATF―G1」の実機を世界初披露し、とりわけ注目を集めている。「ATF―1500」の次世代機で、省エネや高生産性などが強み。6月にイタリア・ミラノで開かれた「ITMA2023」では、モニターでの概念紹介にとどめていた。

 村田機械は、自動ワインダーの新機種「PROCESS CONER AIcone」(アイコン)を中国で初めて披露した。12年ぶりのフルモデルチェンジで、高い生産性、品質と、作業者の負担軽減、効率化を同時に実現している。

 同展は、2年に1回開かれている。今回展は22年に開かれる予定だったが、新型コロナウイルス禍の影響を受け、1年遅れの開催となった。

 次回展は、24年10月14~18日に国家会展中心〈上海〉で開かれる。さらに25年10月28日~31日はシンガポールで開催され、27年は再び上海で開かれる予定。