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東洋紡せんい・ユニフォーム/快適性高める素材充実/独自の技術駆使し差別化

2023年11月20日 (月曜日)

 東洋紡せんいは、ユニフォーム用途へ独自技術を組み合わせ高通気や吸水速乾性、ストレッチ性など快適性を高めた素材を充実させている。素材だけでなく縫製も組み合わせることで快適性を向上させ、さまざまなニーズを捉える。

 スクールユニフォーム用途へ提案に力を入れるのが「サマークール涼夏」。防透け性を高めると高密度になり通気性が落ちるが、同編み地では高通気で170cc以上の風を通しながらも、防透け性が高い。さらにUPF(紫外線保護指数)50+の日焼け防止機能もあり、体育衣料やポロシャツなどに提案できる。編み組織の工夫とともに糸も撚りを掛け、細めに仕上げるなど、さまざまな工夫を取り入れ機能性を高めた。

 「速衣バージョンS」は極太ポリエステルとマルチポリエステル短繊維で巻いた長短複合糸を使うことで、洗濯脱水後の乾燥スピードが向上。脱水後に乾かし水分率が10%以下になるまで35分と短い。スリットを入れるなど、縫製仕様でより通気性を高めた製品の提案にも力を入れる。

 ダブルフェースの丸編み地を使った「NEOセーター」は新発想のセーター。表側が8¥文字(G3-1007)、裏側が3¥文字(G3-1007)の生地によって軽量でありながら風を通しにくく、着心地も良い。ブレザー化が進む学校制服に対し、横編みセーターとは違った新感覚のセーターとしても訴求できる。

 一般のユニフォーム用途ではフルダルの高捲縮(けんしゅく)ポリエステル糸使いの2ウエーストレッチ生地「オールフレックス」を訴求。防透け性、ストレッチ性に優れるとともに、工業洗濯にも対応できる。織物、ニット双方に対応し、ポリエステル100%や裏綿、環境配慮型素材での提供も可能。ニットのストレッチ性はそのままに織物に近い物性、風合いを実現した「コンフォネックス」や、高機能ニットシャツ地「Zシャツ」「Eシャツ」とともに拡販に取り組む。