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「インテキ深セン23」/生地・副資材とも備蓄訴求/短納期ニーズさらに高まる

2023年11月09日 (木曜日)

 【深セン=岩下祐一】中国・広東省の深センで開かれていた生地・副資材展「大湾区国際紡織面料及輔料博覧会(インターテキスタイル深セン アパレルファブリックス2023)」(インテキ深セン)が8日、閉幕した。生地商社や副資材メーカーの日系出展者は、短納期ニーズに応える日本・中国製の備蓄品を訴求した。現地では、ネット通販ブランド間の競争激化を背景に、納期が短くなる傾向が続き、1週間以内を求めるところもざらだ。

 スタイレム瀧定大阪は、短納期ニーズが高いネット通販の顧客を意識し、日本で企画し、中国でストックする中国製生地「COE」(コエ)を前面に打ち出した。

 現地法人の時代夢商貿〈深セン〉の顧客は今年、勝ち組と負け組の差が鮮明になっている。こうした中、「勝ち組と取り組んでいくために、どのような商品とサービスを提供すれば良いかを模索している」と、山田智彦総経理は話した。

 ジャカードやプリントの日本製織物を出展した宇仁繊維のブースには、既存顧客を中心に、現地ブランド関係者が来場した。「ピンポイントで特定の生地を探しに来る顧客が多い」と同社幹部は述べた。

 服飾資材製造販売のアイリスは、デザイン性を追求した日本製ボタンの備蓄品を出展した。備蓄品を武器に、小口のネット通販ブランドやデザイナーズブランド向けを近年拡大している。現在は、上海を中心とした華東地区の顧客が中心だ。今回展を機に、華南地区での開拓を強めていく。