帝人フロンティア/大丸東京店で長期限定店/「セイブ・ザ・ダック」
2023年10月06日 (金曜日)
帝人フロンティアが日本独占販売する、イタリア発のサステイナブル・アウターウエアブランド「セイブ・ザ・ダック」が4日、大丸東京店1階に期間限定店を開設した。来年3月末までの展開で、紳士・婦人・子供のウエアから雑貨までフルラインアップで販売している。
同ブランドは2012年、「動物・環境・人に配慮した製品を作る」との理念を掲げ誕生した。羽毛の代わりに「プラムテック」というペットボトル原料の再生ポリエステルを中わたに用い、リアルダウンに匹敵する高い軽量・保温性、通気性を発揮。家庭で洗えて速乾性にも優れる。18年からは表生地にリサイクル素材を活用し始めた。
これらの取り組みから19年にイタリアのアパレル企業で初めて、公益性の高い事業を展開する企業の証である国際認証「Bコーポレーション」を取得。以来、リサイクル生地の割合は製品全体の約6割に高まり、製造などにおける再生エネルギーの利用拡大にも力を入れる。
日本での販売は15年からで、生地を供給してきた帝人フロンティアが19年に独占販売契約を締結。20秋冬から百貨店を中心に、1、2週間単位の期間限定店を展開し、販売してきた。新型コロナウイルス禍1年目は販売が伸び悩んだが、徐々に回復。22年は前年比1・8倍を売り上げた。
丸ビルで半年間にわたって開いた期間限定店の影響もあり、従来の年齢層高めの女性に加え、20代を含む若い世代や男性にも客層が広がった。これを受け大丸東京店でも長期開催。秋口に便利な薄手タイプから、冬場のアウトドアにも適した厚手の透湿防風タイプまで展開し、冬物セール後の実需期もサイズ、色柄豊富にカバーする。
23秋冬は、現代的なウエーブ風モチーフと格子状のキルティングが新たに用いられた。紳士では光沢のあるナイロンにチェック柄やカラフルなモチーフをプリントしたパフジャケットなども登場。婦人ではショート丈からオーバーサイズ、取り外し可能なファー使い、ロングジレタイプなどファッショナブルなアウターが多くそろえられた。
高性能素材を使用したプレミアムラインの「プロテック」シリーズでは、クリエーターの山根敏史氏と4回目のコラボが実現。同シリーズのために東レが開発した通気性・防風性・耐水性に優れた生地を使い、フードや袖口の3Dエンボス加工、オレンジ色の裏地などテクニカルなデザインに仕上げた。