明石スクールユニフォームカンパニー/新規注文は7月で締め切り/来入学に向け早めの対応
2023年09月19日 (火曜日)
明石スクールユニフォームカンパニーは来入学商戦で、今春並みか、もしくはそれ以上の受注確保を見込む。性的少数者(LGBTQ)に配慮する流れから、全国的に制服のモデルチェンジ(MC)が増える中、新規注文を7月で締め切るなど、営業・生産活動に早めに対応することで安定納品につなげる。
今春は中学校を中心としたMC校からの受注を堅調に獲得した。MC校数が急増する中、「新規物件の生産では、かなり工夫しなければ納品が難しくなる状況だった」(河合秀文社長)ものの、計画生産などが奏功し「結果的に順調に納品ができた」。
来春に向け、今春の経験を生かしながら早めの対応に注力する。春先から前倒しで備蓄生産に力を入れてきた。国内の協力工場の開拓を継続するとともに、海外生産の比率も徐々に高めながら生産に当たる。
営業面でも、来春向けの新規注文に関しては、学生服は7月中、体育着は今月中までに注文してもらうなど、締め切りを設けて対応。柴田快三専務は「例年であれば学生服は9月、体育着は10月いっぱいまで受けていたが、材料調達などを考えると今年は厳しい」と説明する。
物流拠点、宇部テクノパークアソートセンター(山口県宇部市)の敷地内に昨年建設した、新物流倉庫は順調に稼働する。縫製の基幹工場である宇部工場(同)の倉庫スペースも移設しており、工場の空いたスペースには仕上げ、検査に加え、裁断スペースを設置。昨年から本格稼働を始めている。
人工知能(AI)を活用した採寸も採用が広がってきた。学校側も採寸における人員の確保などの手間が省けることから「前向きに検討する学校が増えてきた」。データも蓄積されてきたことで、採寸の精度も向上している。
同社は今年、社内の組織体制を刷新した。企画や営業など、これまで縦割りだった組織体制を横割りに変更。部門間の交流も生まれ、効率化につながっているという。