ごえんぼう

2023年08月28日 (月曜日)

 「着るものについての生活」のことを「衣生活」という。『三省堂国語辞典から 消えたことば辞典』(見坊行徳著)には、1974年に衣生活が辞典から消え、入れ替わりに「食生活」が採録されたとある▼繊維関連で消えた言葉を抜粋すると「糸姫」(製糸工場の女工)、「クレバ」(丈夫なギャバジン織物)、「駒綸子」(絹織物の一種)、「ニュートラ」(伝統的な形のスーツやブレザーなどに、海外ブランドの靴、バッグなど組み合わせたもの)など▼面白いのは「コスチュームプレー」。以前は「西洋の時代劇(映画)」の意味で使われいったん辞典から消えたが、漫画やゲームのキャラクターに扮する今の「コスプレ」の意味で復活する▼繊維ではないが、今の時代、再度使われても良いと思う言葉もいくつかある。例えば「官臭」。「役所や役人の、いやな性質・傾向」とあるが、あわよくば増税をたくらむ官臭にはもううんざりと言うところか。