島田商事〈上海〉/サステ使いで内販掘り起こし/4年ぶりインテキ展に

2023年08月09日 (水曜日)

 【上海支局】ボタンやバインダーテープなどの副資材を取り扱う島田商事〈上海〉は、サステイナブル素材を使った商材で、中国内販の掘り起こしに取り組む。主力の日系大手ブランド向けは堅調だが、内販は小規模にとどまっている。そのため、28日に開幕する生地・副資材の展示会「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス」(インテキ上海)に4年ぶりに出展し、地場ブランドの新規顧客の開拓を図る。

 内販では、地場大手スポーツブランド向けを手掛けているが、大きな成果にはつながっていない。こうした中、サステ素材を使った商材を武器に開拓を強化する。「地場スポーツブランドのサステ商材への関心はこれから高まる」と、松内謙一総経理はみる。

 インテキ上海では、廃棄漁網使いのコードストッパーや、リサイクルポリエステル使いのひもなどを訴求する。「(今回展を)内販の仕切り直しの機会にしたい」(松内氏)と言う。

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、上海などが都市封鎖されたにもかかわらず、同社の2022年業績は過去最高を更新した。日系大手ブランドがコロナ禍を背景に減産していた反動や、ASEAN地域の工場から中国の工場に一部生産を戻した影響が表れたとみられる。

 一方、同社の23年上半期業績は、22年末から中国アパレル市場が低迷していることが響き、振るわなかった。

 同社は日系大手ブランドと内販のほか、欧州のメガスポーツブランド向けなどを手掛ける。メガスポーツブランド向けは、同ブランドの中国市場での販売がここ数年低迷している影響を受け、芳しくない。