大和紡績/SEK加工で販路拡大/消費者の認知度向上受け
2023年07月31日 (月曜日)
大和紡績は、繊維製品の機能性を示す「SEKマーク」認証の加工素材群で販路開拓を加速している。「消費者にもSEKマークの認知度が高まっている」ことを受け、清潔や快適、衛生を切り口に、SEKマーク認証を取得している加工を発信。インナーなどのウエアだけでなく寝装品をはじめとしたインテリア用途での開拓も進む。
抗菌防臭加工「ミラクルセット」、制菌加工「クリアフレッシュ」、抗ウイルス加工「クリアフレッシュV」、防汚加工「ミラクルリリースW」などでSEKマークの認証を取得する。ミラクルセットは代表的な皮膚常在菌で、汗や汚れを栄養源とする繊維上の黄色ブドウ球菌の増殖を抑制、臭気も抑えることから、ボクサーパンツなどのインナーでの採用が増えてきた。
クリアフレッシュVは、繊維上のエンベロープ型ウイルスの数を減少させるとともに、黄色ブドウ球菌、肺炎かん菌、大腸菌、緑膿菌、モラクセラ菌の増殖を抑制。パジャマのほか、ふとんの“側”(中わたを入れる前の半製品)地や枕カバーへの採用が広がる。
ポリエステル中わたの「ハルゼッケアルファ」は、抗菌防臭加工でSEKマークを取得するほか、インテリアファブリックス性能評価協議会の「防ダニ加工」マークも取得。ヤケヒョウダニといったダニに対して高い忌避効果を示し、ふとんの中わたへの採用が増えている。リサイクルポリエステルを使うことで、エコマークも取得し「高い機能性と環境配慮の両面から消費者に訴求しやすい」。
5月31日~6月2日に東京本社で開いた「2023年春サステナブル&機能素材展」でもこれらの加工素材への関心が高かった。消臭性・アレル物質吸着性・抗菌防臭性・抗ウイルス性を持たせた「アレルキャッチャー」や、抗菌防臭・消臭加工の羽毛中わた、機能性マスターバッチ樹脂「マジカルアシスト」なども注目された。特に寝装関係の来場者が例年よりも多く新たな販路拡大につなげる。