豊島/進化するサステ取り組み/多様な商材を提案

2023年07月31日 (月曜日)

 豊島は、東京本社(千代田区)で開催中の総合展「豊島2024SS展示会」で、サステイナブルな取り組みを幅広く紹介している。不要になった衣類の循環に、ボードや紙に作り変える手法を新たに加えるなど、取り組みの充実化を図る。フェムテック関連製品や環境に配慮したプラスチックのモノ作りといった商材を通じ、ライフスタイル全般に向けた提案を推進する方針を示す。会期は8月4日まで。

 同社は2月から、ポリエステル、ナイロン、アクリルの合繊3素材をリサイクルし、グローバル再生素材として扱うプロジェクト「テックリサイク」を展開する。今展では、テックリサイクの素材を採用した企業が、社名を付けた森を作ることができる「●●の森をつくろう!」プロジェクトを発表した。その社員や関係者は植樹体験ができるという。

 衣類の循環に関しては、JEPLAN(ジェプラン、旧日本環境設計、川崎市)と連携し、100%ポリエステル繊維を再生ポリエステル樹脂「ブリングマテリアル」へと作り変える「服から服へ」のリサイクルを実施している。

 回収した衣類を粉砕し、ボードや紙に再生して器具や雑貨に活用する手法を提案に加えた。

 化学繊維も無害化した上で土壌に返す「サーキュラーファーム」の循環型技術を駆使し、衣類から作った肥料で野菜を栽培するというプロジェクトにも着手した。

 女性社員が中心になって立ち上げたフェムテックブランド「ホガラ」は、吸水ショーツに加え、着圧レギンスや骨盤安定機能付きガードルといったアイテムを提案する。女性のライフステージに合わせた福利厚生サービス「ホガライフサポート」も発表した。

 「ランドループ」は、各地の自治体から発生する貝殻や端材の竹炭などをバイオマス原料として活用し、有害な添加剤を使わず樹脂原料と結合させて、プラスチック製品を生み出すプロジェクト。雑貨類を中心にアイテムを紹介する。

 今回の展示会で初披露した「GANBOND」(グランボンド)は、独自開発した超高強力素材で、一般的なポリエステルの約2倍の強度を持つと言う。高分子でありながら、不均一染色特性を独自のノウハウで改善した。