双日奔時代〈上海〉貿易/成都で初の個展開く/ネットブランドなど来場

2023年04月26日 (水曜日)

 【成都=岩下祐一】双日ファッションの中国法人、双日奔時代〈上海〉貿易は24、25日、四川省成都で初の個展を開いた。地場のネット通販ブランドや、デザイナーズブランドなどが来場した。これを機に、成都市場の開拓を加速する。

 成都を代表とする内陸都市では、ネット通販専業などの新興ブランドが2020年前後から増えている。同社も生地の大型展示会「インターテキスタイル上海」などを通じ、内陸ブランドとの取り組みが始まったことから、21年5月に湖北省武漢でサンウェル、植山織物、桑村繊維の3社と、内陸都市での初の合同展を開いた。成都でも開催予定だったが、新型コロナウイルス禍の影響を受け、開催できずにいた。

 成都は近年、小売り業から注目されている。上海などの大都市に比べ不動産価格が抑えられ、可処分所得が多く、消費が旺盛な傾向があるからだ。市中心部の人気商業施設「成都遠洋太古里」の単店売上高が、中国全土でトップクラスのラグジュアリーブランドもある。

 一方、地場発のアパレルブランドは従来、オーダーメードなどの一部にとどまっていた。しかしここ数年、ネット通販専業やデザイナーズブランドなどの新興ブランドが増えつつある。多くは安価な生地を求めているが、一部は日系生地商社の備蓄品を採用している。

 成都では、スタイレム瀧定大阪が、21年から定期的に個展を開いている。来月10、11日には、サンウェルや豊島などの日系商社が出展する合同展が開かれる。