帝人フロンティアのユニフォーム素材/難燃に「ソロテックス」/高通気、ストレッチ素材拡充

2023年04月19日 (水曜日)

 帝人フロンティアはユニフォーム向け新商品として24春夏から難燃織物「セフレーム」を投入する。モダクリルとレーヨンにポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維「ソロテックス」を混紡することで後染め可能でソフトな風合いを実現した。日本産業規格(JIS)と国際標準規格(ISO)の難燃作業服規格や日本防炎協会の審査(作業服)もクリアしている。

 セフレームは、ソロテックス原綿にモダクリルなど炭化難燃原綿を混紡した新紡績糸を使用する。ポリエステル系繊維など熱溶融性繊維は着火時に繊維が人体に溶着し、熱傷の危険性があることから、従来は衣料用難燃素材には使用されてこなかった。この問題に対して帝人フロンティアはソロテックスと炭化難燃原綿を独自に組み合わせることで着火時に溶着を防ぐことに成功している。

 ソロテックスを混紡することでソフトな風合いに加えて、後染めが可能となる。ソロテックスは粗原料の一部がバイオ由来であることから、エコマーク取得も可能。こうした特徴を打ち出すことで難燃作業服のほか、アウトドアウエア用途への提案も進める。

 新商品として特殊仮撚り糸と特殊重織構造によって高通気性とストレッチ性を両立したポリエステル長繊維織物「エアーインプレッションUP」、原糸、糸加工、織組織構造の工夫でストレッチ性にべとつき防止性を兼ね備えたポリエステル長繊維織物「フレキシングUD」も開発した。いずれもポリエステル綿混織物タイプも用意する。

 そのほか、高濃度フルダルポリエステル糸とかさ高構造による防透生地「BCT」もバリエーションを拡大し、トリコットタイプなどをランアップに追加した。こちらは白衣などに向けて提案を進める。

 同社はユニフォーム分野で難燃やストレッチ、高通気、防透など機能性を前面に打ち出した提案を進めることで高付加価値ゾーンへの特化を進める。