特集 メディカル・介護ウエア2023(4)/2023年の注目商品/シーユーピー/サーヴォ/カーシーカシマ/帝人フロンティア
2023年03月27日 (月曜日)
〈ブランドで世代つなぐ/シーユーピー〉
シーユーピーは介護のベースブランド「プロフィーリング」から、「アーニー アーノルドパーマー」ブランドのユニフォームを打ち出している。
コンセプトは「タイムレスアンドボーダーレス 世代をつなぐ、ココロをつなぐ」。“傘”のロゴマークで、世代を問わず世界中の人から愛される同ブランドのユニフォームによって施設内のコミュニケーションを促進する。
半袖ポロシャツ2型にTシャツ、トレーナー、インドアジャケット、ストレートパンツ、男女別ストレッチパンツをそろえる。半袖ポロシャツやTシャツは、レイクブルー、ミッドナイトネービーなどカラーも豊富だ。帝人フロンティアの「エコペット」、東洋紡の「エコールクラブ」といった、ペットボトル由来の再生ポリエステルを採用するなど、素材では環境にも配慮する。
昨年の発売以降、販売が順調に推移している。
〈動きやすくストレスフリーなパンツ/サーヴォ〉
サーヴォの「サーヴォ・メディカル」ブランドは、「あなたの笑顔を支える、やすらぎと癒しに」をテーマに、医療現場で求められる機能性を追求。デザインは動きやすく、ストレスを感じさせないウエア開発を目指しており、着用者に安らぎを与えられる商品をラインアップする。
「ロールインパンツ」シリーズは、パンツの裾上げが煩わしいという現場の不満を解消するため、簡単に裾上げができる仕様として開発。芯が縫い込んである厚みのある裾を内側にロールインするだけでちょうど良い丈で着用することができる。
ストレッチ性を高めて動きやすさにもこだわった。
〈ヒュッゲライフがコンセプト/カーシーカシマ〉
カーシーカシマの介護向けブランド「ハートグリーン」の「ヒュッゲウエア」シリーズは、ヒュッゲライフがコンセプト。居心地の良い空間という北欧の言葉から生まれたヒュッゲは、生活空間になじみ、暮らしに溶け込むことで、全ての人が居心地良く楽しい時間を過ごせるようにという思いを込めたライフスタイル型介護を目指す。ナチュラルで温かみのある北欧の自然をイメージしたヒーリングカラーと働く人に寄り添った機能も充実。
半袖プルオーバー、テーパードパンツ、ベストは、ナイトスカイネービー、アースベージュ、レイクブルーのカラーをラインアップ。素材はポリエステル100%。ポロシャツロングとポロシャツのカラーは、ナイトスカイネービー、レイクブルー、リラクシングパープル、サンセットピンクで、リサイクルポリエステル100%。
〈植物イメージした発色/オンワード商事〉
オンワード商事は、メディカルウエアブランド「ラフィーリア」を展開。大学病院や地域の中核となる総合病院などでの採用実績が多い人気シリーズ「ボタニカル・ガーデン」に新作を追加した。植物をイメージした奇麗な発色と美しいシルエット、洗練されたデザインはそのままに、ストレッチ性の高いトリコット生地を採用し、より動きやすく快適な着心地を実現した。ここ数年需要が高まっている勤務時間や職種をユニフォームの色分けで見分けることにも対応可能。
レディースのジャケット1万120円、スクラブ9020円、メンズスクラブ9460円。素材はポリエステル100%。カラーは、ホワイト×バニラ、ホワイト×ダークネービー、バニラ×ダークネービー、ライトブルー×ダークネービー、ミント×ダークネービー、ラベンダー×ダークネービー、レイクブルー×ダークネービー、ダークネービー×レイクブルー、ダリア×ダークネービーの9色。
〈環境対応軸にシェア拡大を/帝人フロンティア〉
帝人フロンティアのテキスタイル第二部は、環境負荷低減に配慮した素材をメディカル・介護ウエア市場に積極投入している。環境対応をベースに、スポーツやアウトドア分野などで浸透している機能を組み合わせて付加価値を高め、同市場でのシェアアップを図る。
同部の2022年度(23年3月期)のメディカル・介護市場向けの販売は、前年比微増で推移している。再生ポリエステルを使ったトリコットや汗染み対応の「デュアルファイン」の引き合いが良好だった。ただ、製造コストの上昇で収益面は厳しい状況となった。
23年度以降も綿調ニット生地「アスティ」や快適保温素材「サーモフライ」など、再生ポリエステル使いの機能素材の提案を強化。これらは繊維が抜け落ちにくく、海洋汚染の原因の一つであるマイクロプラスチック抑制といった観点でも環境負荷低減に貢献する。
アスティは、特殊加工糸をベースに、編み地表面の最適立体構造化と低張力加工工程設計(染色加工技術)を融合し、綿の自然な外観と柔らかな風合いを表現した。サーモフライは、起毛しないかさ高立毛構造体による保温性などが特徴だ。
スエード調生地「ポリリズムSD」の提案も視野に入れる。再生ポリエステル使いやマイクロプラスチック発生抑制で環境に対応し、製造工程での熱量も少ないと言う。