帝人フロンティア/海外とニットでOS分野成長/来年度以降成果獲得へ

2023年01月16日 (月曜日)

 帝人フロンティアのテキスタイル第二部は、海外市場開拓やニット生地強化に取り組むことでオフィス・サービスユニフォーム分野の成長を図る。海外販売比率は10%を当面の目標に置き、ニットの比率は30%に高める。環境負荷低減と意匠性、機能性を組み合わせた生地を積極提案し、2023年度(24年3月期)以降、着実な成果獲得を目指す。

 オフィス・サービスユニフォームの市場は、新型コロナウイルス禍によって働き方が変化するなど、過渡期にあるとされる。そうした中で同部の販売は、梳毛調ポリエステル生地の「トリクシオン」「ミルパ」の環境対応タイプなどの展開が順調で、22年度は前年を上回る水準で推移している。

 量よりも質を求めるとしつつも、同社が強みとする環境対応、ファッション性(意匠性)、機能性が生かせるオフィス・サービスユニフォームは、まだまだ販売が伸ばせる分野と捉えている。このため、次の中期経営計画が始動する23年度以降も販売拡大に継続して力を入れる。

 注力市場の一つが海外で、サービスユニフォームのほか、オフィスユニフォームでも欧州市場向けで動きが出つつあるとしている。再生ポリエステルをはじめとする環境対応素材をベースに、ファッション性や機能性を融合することで付加価値を高める。

 強みの一つであるニットの比率向上にも取り組む。再生ポリエステルの使用と非起毛で環境負荷低減に貢献する「ポリリズムSD」、防透け性やストレッチ性を持つ「コンフェスト」などを訴求する。現状で約10%のニット比率を、経編みと丸編みを合わせて30%に引き上げる。

 BCP(事業継続計画)にも目を向け、日本国内の拠点とタイの拠点のほか、中国生産の検討も進める。