「ITF東京2023」/印の伝統手法など好評/デリーの衣料展に招待も

2023年01月16日 (月曜日)

 11~13日に都内で開かれた、インドのアパレルとホームファッション(HF)の展示商談会「インドトレンドフェア(ITF)東京2023」では、同国の伝統的な手織り・手染めを生かしたテキスタイルや再生素材を用いたHFなどが注目を集めた。

 初出展のヒルテックス・コントラクトは、ラグやクッションカバーを中心としたHF製造業。主な輸出先は米国、カナダ、欧州、豪州などだ。新型コロナウイルス禍前まで日本企業1社と取り引きしていたが、今はゼロとなり、改めて日本市場開拓に乗り出した。

 好評だったのが手織りじゅうたん。伝統的な文様からモダンまで豊富なデザインと、ペットボトルを原料にした再生ポリエステル使いが評価されたという。ウール調ながら滑らかな肌触りで、ウール製より安価にできる。

 スカーフやカーテンなどを展開するブリザス・ファッションでは、ナチュラル志向の雑貨店などで、手刺しゅうのコットン製カーテンが人気だという。アラワリグループでは「オーガニックコットンのトートバッグとエプロンをコーディネート提案したい」という要望があった。

 インドの繊維製造業は新型コロナ禍からほぼ回復しており、原燃料・原材料高に伴うコスト増の影響もほとんどないと言う。2月にデリーで開かれるアパレル展示会「インド国際ファッション」に、日本のバイヤーを無料招待する計画で、引き続き日本との取引拡大に力を入れる。