菅公学生服×岡山南高/生徒企画の制服披露/下電観光バス来年から着用

2022年12月26日 (月曜日)

 「産学連携実学体験プロジェクト」(MPS)を推進する菅公学生服と岡山県立岡山南高校(岡山市)は22日、同校の生徒が企画した下電観光バス(同)のバスガイド制服を披露した。MPSで本年度取り組む、岡山県産デニムを用いたバスガイド制服を企画するプロジェクトの一環。披露した3種類の制服は下電観光バスのバスガイド3人が来年から着用して業務に当たる。

 同校服飾デザイン科の2年生、36人が菅公学生服、下電観光バス、ジーンズ製造卸のジャパンブルー(岡山県倉敷市)と連携し、下電観光バスのバスガイド制服の企画に挑戦。8チームに分かれ、今年5月から企業訪問やグループワーク、企画コンセプトの立案など、準備を進めてきた。企画のプレゼンテーションを経て絞り込んだ3チームの企画案を今回披露した。

 「過去と未来を繋ぐ制服」はテーマの通り、現在のバスガイド制服の面影を残しつつ、背部に切り替えでデニムを採用するなど新しい機能を盛り込んだ。企画の一つが「Memorial with me~一瞬と共に~」で、下電観光バスとジャパンブルーの魅力を制服で表現した。ジャケットとベストにはデニムを採用。スカートやベストのラインなどに下電観光バスのシンボルカラーである赤色を取り入れたほか、ジャケットとベストに同社の刺しゅうを施した。

 別の企画「~Forever~下電さんとJapan Blueさんを通じて愛される岡山の魅力造り」ではジェンダーレスに対応し、パンツスタイルを取り入れた。ベスト、パンツにデニムを採用。リボンや、ベストの肩や裾のラインなどに赤を取り入れた。

 企画に携わった同校服飾デザイン科2年生の絹田舞さんは「実際に社会で働いている人の服を考えるのは難しかった」とプロジェクトを振り返り、「今回の経験を3年時のファッションショーに生かしたい」と話した。下電観光バスの児玉年生輸送管理部係長は「バス業界にいる自分たちには思いつかないようなデザインを考えてもらった。制作プロセスも含めて、制服をアピールしていきたい」と語った。

 MPSは本年度で9年目となる。これまでに中学校の体操服や制服を実際に商品化するなど、産学連携でキャリア教育を推進してきた。