特集 CSR(3)/豊島/「ホワイト物流」を実践/商社間での共同配送など

2022年12月13日 (火曜日)

 豊島はトラック輸送など物流の生産性向上や効率化などを目的とする「ホワイト物流」推進運動に取り組んでいる。商社間での共同配送を実施するなどして、物流の課題解決を図り脱炭素社会の実現を目指す。

 同推進運動は深刻化するトラック運転手不足に対して、国民生活や産業活動に必要な物流を安定的に確保することで経済の成長に寄与するもので、国土交通省などが提唱。物流の改善に加え、女性や60代以上の運転手が働きやすい労働環境の実現を掲げる。

 同社は運動の趣旨に賛同し2019年に「持続可能な物流の実現に向けた自主行動宣言」を発表。取り組み項目として、「物流の改善提案と協力」「発荷主からの入出荷情報などの事前提供」「納品日の集約」などを挙げ運動推進に努めてきた。

 取り組みの一環で今年5月からは、スタイレム瀧定大阪、田村駒と協力し、東京港から関東エリアに配送する一部の商品で共同配送を本格スタート。各社で配送する客先が同一であったり、物流面で抱える課題も共通していたことから共配に至った。

 共配率は上昇しており、配送回数の削減など成果も見え始めているが、今後は積載率の向上を図り共配のさらなる効率化を目指す。さらに、東京港以外の港でも同様の仕組みを構築し、トラックなどからのCO2排出削減も進める考えだ。