JFWO/海外展通じ輸出支援/中小企業も参加しやすく

2022年10月27日 (木曜日)

 日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は、海外展示会でのブース・パビリオン設置を通じて日本企業の輸出拡大や海外進出を支援する。継続的に取り組んでいるが、イタリアの服地見本市「ミラノ・ウニカ(MU)24春夏」の日本コーナーの一部を改めるなど、中小企業が参加しやすい形を整えている。

 新型コロナウイルス禍やウクライナ危機、原燃料・原材料価格高騰、円高など、国内繊維企業の事業環境は厳しさを増している。その中で生き残るには「輸出や海外進出が不可欠」(JFWO)とし、MUや中国の服地・副資材見本市「インターテキスタイル上海」でのコーナー・パビリオン設置で各企業を支える。

 2023年1月31日~2月2日にミラノで開催されるMU24春夏には、日本コーナー「ザ・ジャパン・オブザーバトリー」(The JOB)を設け、初出展のフジサキテキスタイルをはじめ、25社が出展。新型コロナ禍で人材派遣が難しい中小企業の生地を発信する「JOB plus」には6社が出品する。

 JOB plusは、MUへの出展履歴がある出展者が対象だったが、中小企業限定ながら出展したことがない企業の出品も可能にした。それによってオールブルー、日本蚕毛染色、コスモテキスタイルの3社が出品を決め、JFWOは「輸出のきっかけになってほしい」と話す。

 23年3月8~10日に開催予定の「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス23春夏」にはジャパン・パビリオンを出展し、新規出展のサードパーティーなどが参加を予定。昨年3月展では4915件の商談があり、成約・成約見込み額は35億円に達した。今回展でもビジネスに期待できるとした。

 11月1、2日に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催する繊維総合見本市「JFW―ジャパン・クリエーション2023」とビジネス商談会「プレミアム・テキスタイル・ジャパン2023秋冬」にも海外買い付け担当者らが来場し、輸出につながるが、「国内市場を活性化のための見本市、商談会」に位置付けている。