三菱ケミカルグループ/開発スピード加速/横浜市に新研究棟

2022年09月29日 (木曜日)

 三菱ケミカルグループは28日、研究開発拠点のサイエンス&イノベーションセンター(横浜市)内に完成した研究棟を公開した。デジタル技術で企業を変革するDXや実験の自動化などに対応する最新設備を導入。国内外の企業や研究機関と共同研究しやすい環境も整えた。効率的な研究開発体制をつくることで、開発スピードの加速につなげる。

 新研究棟は地上6階地下1階建てで、延べ床面積約4万2千平方㍍。投資額は200億円以上。同センターの山本正規センター長は「自動車などモビリティー分野の素材(炭素繊維複合材料など)や半導体材料、ヘルスケア分野の基礎研究を強化する」と述べた。

 最先端の技術や製品サンプルを展示し、外部の企業と対話しながら研究・開発をするオープンスペースを設けているのも特徴。外部との連携を促すことで新たなアイデアを生み出すきっかけをつくる。

 ラリー・マイクスナー執行役シニアバイスプレジデント兼チーフテクノロジーオフィサーは「新研究棟は新たな技術や製品の開発に大きな役割を果たす」と話している。