変化するインド繊維企業(上)/品質やサステ対応に重き
2022年08月15日 (月曜日)
インドの繊維企業に変化が見られる。日本市場での販売拡大を目指す企業を中心に品質やサステイナブル対応などに重きを置き始めている。顧客の要望や時流に応えることで拡販につなげるのが狙いだ。このほど東京都内で開催された「第10回インドトレンドフェア東京2022」(ITF)から全体の動きや各企業の取り組みを紹介する。
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ITFは、インドのアパレルとホームファッションの展示商談会で、東京都渋谷区のベルサール渋谷ガーデンを会場に3日間にわたって開催された。日印国交樹立70周年の節目と重なったこともあって、過去最多の出展社を集めた。出展社の多くが、「品質やサステイナビリティーを重視している」と話した。
同展示商談会にブースを設けた、ラージャスターン州ジャイプルに事業所を持つニッセンケン品質評価センターは「ジャイプル周辺には日本市場向けを生産している企業も多く、十分とは言えないかもしれないが品質は確実に向上している」との認識を示した。アゾ染料などの規制についても浸透してきたと言う。
日本市場向け強化やそのための品質向上は、繊維業界を挙げた取り組みになっている。その中でモノ作りや貿易の拠点であるインド南部地域での高度化が課題の一つに数えられている。同センターには、関連団体から「検品などのインフラを整えたい」という相談が寄せられている。
次回からは個別企業の取り組みやアピールポイントを見る。