トンボ・スポーツMD本部/5%増収、新規240校/昇華転写などけん引

2022年08月03日 (水曜日)

 トンボのスポーツMD本部の2022年6月期は、前期比5%の増収となった。昇華転写プリントや、ウオームアップウエアの「ピストレ」などの商品の販売が堅調に推移し、新規採用校を240校獲得した。今期も自社ブランド、ライセンスブランドで新商品を打ち出しながら増収を目指す。

 全国的にニーズの高い昇華転写プリントは240校のうち、6割弱の学校で採用された。増加傾向にある昇華転写に対応するため、工場では昨年から夜間の無人稼働を開始。生産性が約40%向上した。

 独自の軽量ポリエステルニット「ピステックス」を採用するピストレは、生地とともにデザイン性が評価されている。240校のうち、4割強の学校が採用した。新型コロナウイルス禍で自粛が続いていた水泳授業も全国的に復活してきたことで、5月以降はスクール水着の販売も増えた。

 今期は自社ブランドの「ビクトリー」とライセンスブランド「ヨネックス」を軸に新商品を投入する。環境配慮型の素材を使った商品が基本となり、ブランドのさらなる価値向上を目指す。

 縫製のトンボ倉吉工房スポーツ館(鳥取県倉吉市)では前期に1ライン増設し、約2万枚のキャパシティーの拡大につながった。今期も1ライン並みの人員を確保する予定だ。

 一方、生地や付属品など原料費とともに、物流コストや工場での燃料費の高騰が懸念材料。素材の置き換えや経費の削減などを進めることで、全体的なコストダウンにつなげる。