豊島/持続可能な生活を提案/機能性とサステ対応追求

2022年07月22日 (金曜日)

 豊島は、東京本社(千代田区)で開催中の総合展示会で、持続可能なライフスタイルの実現に向けた企業ステートメント「MY WILL」(マイウィル)について、幅広いライフスタイル商材を通じ今後の方向性を示している。新たなカテゴリー「ファンクショナル」を設けて機能素材を打ち出す一方、サステイナブル商材の拡充も進める。会期は8月5日まで。

 機能素材の中でも提案を強めるのが、親水性ナイロン冷却糸「オプティマクール」。通常のナイロン糸に比べ2倍の公定水分率を保持するため、汗や体から発せられる蒸気の処理能力が高く、蒸れ感の軽減に効果を発揮する。コットンと比較しても冷却効果の持続性があり、スポーツシーンに加えカジュアルに向けても提案していく。

 「360°ザ・サークル・ストレッチ」は、全方向に伸びる「ワンダーシェイプ」に活用したストレッチ技術を基礎に、トップスの着心地に特化して開発した新しいファブリックライン。ワンダーシェイプの既存品に比べ30~60%の軽量化を実現した。360度に伸びる心地よさ、シワになりにくい回復性に加え、撥水(はっすい)、防風、速乾などの機能性も高めた。

 「WAGAMI」(ワガミ)は、特許を取得した独自の製法で生み出す和紙糸。日本の製紙工場で極薄、均一にすき上げられた原紙を、細くテープ状にスリットしながら専用の製造装置に運び、ダイレクトに撚りをかけていく。

 この製法により適度な糸の伸度が生まれ、生地の製造もしやすくなる。和紙と撚り合わせるポリエステルの原料に再生ペットボトルを使用するなど、環境配慮型素材としての特徴も持たせた。

〈女性従業員の活躍応援〉

 豊島は、女性従業員の活躍を応援する「マイライフプロジェクト」を推進している。7月から、社員の心身の健康増進を図る試みとして、体調、子育て、夫婦間のコミュニケーションに関する身近な悩みについてオンラインで相談できる制度を開始した。

 同社はフェムテックブランド「ホガラ」の立ち上げをきっかけに、自社の従業員を含めた女性の働きやすさを追求する商品の開発や福利厚生の導入を進めている。