カンコー学生工学研究所/かわいい制服は自信に/制服らしさ×かわいさの価値を研究
2022年07月04日 (月曜日)
菅公学生服の研究機関であるカンコー学生工学研究所のかわいい制服研究室はこのほど、「学校制服における“制服らしさ×かわいさ”の価値」について研究したデータを発表した。
私服にはない制服のかわいさとは何かを探り、生徒の心理面や行動面に与える効果を調べることで、制服の新しい価値を見いだすことを目的に調査を実施。“かわいい”研究の第一人者、大阪大学大学院人間科学研究科の入戸野宏教授も助言を行った。
全国の女子中高生2、3年生400人を対象にインターネット調査を実施した。まず、制服の満足度と制服のかわいさの関係性について調査。複数の制服写真の中から着たいと思った制服を選んでもらい、その理由を聞いた。併せて、現在着ている制服の満足度を調べた。
着たい制服を選択した理由で最も多かったのは「かわいい」で、約6割の学生が選択した。現在着ている制服の満足度が高いと感じている学生は現在の制服を「かわいい」と評価。制服の満足度と制服のかわいさに強い関係性があることが分かった。
理想の制服、現在の制服、お気に入りの私服を着ている自分を想像してもらい、その時の自身の印象についても調査。11項目で統計的な方法で分析した結果、社会的側面と個人的側面の二つのグループに分けることができた。理想の制服と現在の制服はともに社会的側面の「きちんと感・学生らしさ・安定感」のポイントが高く、これを私服にはない制服の本質と捉え、「制服らしさ」とした。理想の制服とお気に入りの私服において、ともに個人的側面のポイントが高くなった。
理想の制服、現在の制服、お気に入りの私服を着ている自分に対する自己評価感情についての評価では、理想の制服を着ることができれば自分はもっと良くなれると学生が考えていることが分かった。
中高生の子供を持つ母親にも制服を着た子供の印象について聞いた。「かわいさ」よりも「きちんと感・学生らしさ・安定感」という「制服らしさ」を強く感じていた。一方、かわいい制服を求める子供の好みも理解しており、子供に着せたい制服を選んだ理由として最も多く上げられたのは「かわいい」だった。
これらの調査は先月25、26日に開催された日本繊維製品消費科学会の年次大会で発表した。