東レ オフィス・サービスユニフォーム/コロナ禍前へ回復目指す/ニット伸ばす

2022年06月23日 (木曜日)

 東レは2022年度(23年3月期)、オフィス・サービスユニフォーム向けに着心地の良さを最優先に開発した梳毛調「マニフィーレ」、ストレッチ「ライトフィックス」などによるポリエステルニットを重点的に打ち出し拡販を計画する。

 これにより、白衣、オフィス、サービス向けの22年度の販売量を、新型コロナウイルス禍前の19年度並みに戻す考えだ。

 この間、オフィスアウターやブラウス向けに販売してきたマニフィーレのニットが持つ高質感がユーザーから評価されてきたという。22年度は吸汗速乾・透け防止「スプリンジー」、ストレッチ・ライトフィックスなどによるポリエステルニットの商品ラインを増強し拡販を目指す。

 スプリンジーは吸汗速乾性、遮熱性、紫外線遮蔽(しゃへい)性、防透け性が特徴。ライトフィックスは高捲縮のストレッチヤーンが体への着圧を軽減し軽やかな着脱を可能とした。

 新型コロナ禍後、「サービス用途の顧客からサステイナブルな素材を求める要望が高まってきた」という。

 これに応えるため、部分バイオポリエステル「エコディア」でライトフィックスの生地開発を進めており、「早く糸を完成させ、高質感を持つ生地に仕上げたい」との意欲を示している。

 21年度は、病院白衣向けの販売は堅調だったものの、オフィス、サービス向けで共に苦戦を強いられた。新型コロナ禍前の19年度対比で、オフィス向けは85%前後、サービス向けは80%前後と、相対的にサービスの回復が遅れている。