インドネシア/4月CPI、3・47%上昇/19年11月以来の3%超

2022年06月03日 (金曜日)

 インドネシア中央統計局がこのほど発表した4月の消費者物価指数(CPI、2018年=100)は109・98となり、前年同月比3・47%上昇した。資源価格の高騰などが上昇率を押し上げた。前年同月比で3%以上の上昇となったのは、19年11月以来初めて。

 CPIの構成11項目のうち、「通信・金融」を除く10項目で前年同月から上昇した。上昇率が最も大きかったのは「食材・飲食品・たばこ類」の5・20%、「パーソナルケア・その他サービス」が4・91%と続いた。

 価格変動が大きい食品とエネルギーを除いたコアインフレ率は前年同月比2・60%で、前月の2・37%から加速した。

 三井住友銀行の市場営業統括部エコノミスト、鈴木浩史氏は「エネルギー価格などの上昇が寄与し、前年同月比の上昇率は市場予想対比で上振れとなった」とコメントした。コアインフレ率の伸びは緩やかだったものの、徐々に加速していることから、全体的なインフレ基調が強まりつつあることに留意が必要だと説明した。

 経済改革センター(CORE)のピーター・アブドゥラ研究調査部長は、「人々の移動の活発化や消費の増加によってインフレ率が新型コロナウイルス禍前の通常時の3%程度に戻ってきている」と指摘した。物価上昇の要因には、付加価値税(VAT)の増税や世界的なインフレの影響があると付け加えた。

 4月のCPIは前月比で0・95%上昇。対象11項目のうち「衣料品・履物」を除く10項目で上昇した。「運輸」が2・42%で上昇率が最も大きかった。中央統計局のマルゴ長官はオンライン会見で、4月に値上がりした燃料価格が一因だと説明した。

 都市別で見ると、インドネシア90都市のうち全ての都市でCPIが前月比で上昇した。上昇率が最も高かったのはバンカブリトゥン州タンジュンパンダンで2・58%だった。上昇率が最も小さかったのは、北スマトラ州グヌンシトリで0・22%だった。

 今後の見通しについて、三井住友銀行の鈴木氏は、同国政府が4月28日から適用した食用油とその原料の輸出禁止措置が、国内物価の上昇スピードを緩める役割を果たすとの考えを述べた。一方、ロシア・ウクライナ情勢が悪化する中、国際的な商品市況は高止まりしていると指摘し、インドネシアのインフレも押し上げられやすい状況が続くと予測した。[NNA]