繊維ニュース

PTJ23春夏(4)/独自の生地で勝負!/東レ/丸井織物/パノコトレーディング/第一織物/溝呂木/シャンブレー/溝呂木/シャンブレー/タケミクロス/赤堀産業/仙田

2022年05月18日 (水曜日)

〈伸縮性やシルク調訴求/さまざまなニーズに対応/東レ〉

 東レは中止となった20年5月展を除き21回連続で出展する。「これまで接点のなかった顧客との出会いの場になっており、ビジネスにつながることもある」と、新規顧客開拓の場としてPTJを位置付ける。

 今回展ではストレッチ性が特徴の「プライムフレックス」、シルクの風合いと合繊の機能性を併せ持つ「キナリ」のほか、サステイナブルな生地を数多く出品し、来場者のさまざまなニーズに対応する。

 プライムフレックスは異なる2種類のポリマーを貼り合わせた構造からなる複合長繊維を使用する。ポリエステル製の複合長繊維やナイロン製の複合長繊維使いがあり、生地はストレッチ性のほか着用快適性も兼ね備える。一部分に植物由来成分を用いた環境配慮型もそろえる。

 キナリはナノスケールで断面をデザインできる「ナノデザイン」技術を活用し、シルクの繊維構造を実現したポリエステル長繊維を使用する。シルクの上質な風合いと合繊ならではの高機能性を併せて持つ生地として打ち出す。

〈「超寿命機能素材」を訴求/丸井織物〉

 丸井織物(石川県中能登町)は、独自の生地ブランド「NOTO QUALITY」(ノトクオリティ)を訴求する。

 ノトクオリティは、「超寿命機能素材」をコンセプトにした生地をそろえる。サステイナブルへの意識が高まる中で、長く愛用する洋服のための素材として注目を高めている。

 今回展では、140双綿タイプライターのようなストレッチ生地(ポリエステル100%)やシャリ感があるドライタッチなリップストップ(同)などを紹介する。両商品とも再生ポリエステルを使う。ストレッチ生地は伸縮性が劣化しにくく、非フッ素タイプの撥水(はっすい)加工を施している。

〈オーガニック綿提案/パノコトレーディング〉

 サステイナビリティーが大きな潮流となる中で、注目を集めているオーガニックコットン。パノコトレーディング(東京都千代田区)は、そのオーガニックコットンの原糸の輸入・販売、生地の企画・製造・販売を行っている。

 国際的な認証を受けたオーガニックコットン100%の原糸を展開しているが、高い品質と徹底したトレーサビリティー管理が強み。10番単糸から120番単糸、天然のカラードコットン、奥行きのある色味が特徴の杢(もく)糸などを使用し、日本国内の各産地で生地を作る。

 PTJの出展は11回を数え、新規顧客の獲得につながっている。今回展では120番双糸を使った綿100%のポプリンのほか、オーガニックコットンのカラードコットン(茶綿)を使ったつり裏毛などを並べる。

〈モヘアのような光沢感/第一織物〉

 第一織物(福井県坂井市)は、今回で8回目の出展となる。これまで新規顧客の獲得に一定の成果を得てきた。

 現在はアウター向け生地ブランド「ディクロス」で、強みとする高密度織物のファッション性の高い商品の開発を強化している。近年は短納期に対応する「ディクロス ストック販売」も好評を得ており、定番から差別化品まで幅広く、多色展開で備蓄販売を行っている。

 今回展ではモヘアのような光沢感や見た目に対する軽量感が特徴のポリエステル100%織物や、ドライタッチで清涼感があり、リサイクル原料100%使いのナイロン織物などを紹介する。

〈エンブロイダリーレース見せる/溝呂木〉

 溝呂木(東京都中央区)は、エンブロイダリーレースなどを販売している。これまでの出展で大手アパレルの開拓や新規分野の顧客へのアプローチ、情報交換などで成果を上げている。14回目の出展となる今回は、急激な物価上昇に対する解決方法も提案する。

 備蓄とバイオーダーを明確に分け、小ロットの顧客からデザイナーズブランドまで幅広い層に商品を提供する。企画開発から仕上げ工程までの一貫機能とグローバル対応を組み合わせ、カントリーリスクにも対応する。

 今回は、ポリエステル100%のエンブロイダリーレースなどを紹介。一つはレーザーカット・プリントを組み合わせてレースの透明感と軽やかさを生かした。もう一つはプレイスドプリントを駆使し、独特の視覚効果を表現する。

〈先染め織物の備蓄機能訴求/シャンブレー〉

 生地商社のシャンブレー(東京都中央区)は、今回の出展で3回目を数える。新規顧客の獲得につながっているほか、以前に取引がありながら疎遠になっていた顧客と再会して商売に至ったケースもある。強みと言える先染め織物の備蓄販売に注目が集まっている。

 コットン100%の平織りや綾織りを見せる。グローバル・オーガニック・テキスタイル・スタンダード(GOTS)認証を得たオーガニック糸やBCIコットンを使った先染め、チェック、ストライプ生地などを並べる。中国での現地渡しも可能だ。

 アパレル企業の少量生産が続く中で、使い勝手の良い独自備蓄生地をメインとして、日本国内だけでなく、中国在庫も増やしている。自社の強みを存分にアピールするとしている。

〈天日干しシリーズ提案/タケミクロス〉

 麻に特化した生地を製造販売するタケミクロス(浜松市)は天日干しの生地シリーズを提案する。麻や綿使いの定番品のほか、オーガニックリネン使いを初めて披露する。

 天日干しは従来の機械を使った乾燥と比べて、素材本来の風合いが失われない。機械を使わないためエネルギーも削減できサステイナブルな方法でもある。

 今回は天日干しシリーズから定番の25種類の生地を展示する。初披露のオーガニックリネン使いは生成りのナチュラルな色合いとソフトな風合いが特徴。ヘンプ100%の生地も訴求する。

 PTJへは初となった19秋冬展からほぼ毎回出展している。

〈有機綿などでサステ訴求/赤堀産業〉

 遠州産地の産元、赤堀産業(浜松市)は白生地を中心に一部色付きの生地を展示する。昨年から展開するオーガニック綿使いのサステイナブルな生地も出品する。

 同社は500マーク以上の生地を備蓄販売する。遠州産を主体に天然繊維や再生繊維を中心とした生地をそろえ、小ロットや即納を強みとし後染めにも対応する。

 今回のPTJでは200~250マークの生地を提案。さらに、オーガニック綿100%やオーガニック・レーヨン混の生地10マークも展示しサステイナビリティーを訴求する。

 前回の春夏展は新型コロナウイルス禍の影響で直前にキャンセルしたため、今回が初出展となる。

〈強い信頼関係の構築を/仙田〉

 かばん向けの生地などを扱う専門商社の仙田(東京都台東区)は、近年では4回目の出展。継続出展で業界の需要や素材変化の流れを確認し、ニーズに合った商品を提供する。今回は的確な素材提供や情報交換で顧客と強い信頼関係を作る。

 雑貨向けに特化した生地の専門商社のノウハウを生かした提案が強み。既存生地の厚さや風合いのアレンジからプリントや刺しゅうといった2次加工の紹介、別注商品の依頼も受ける。

 今回は、再生ナイロン100%のタフタを打ち出す。タスラン加工糸を使ってビンテージライクなナチュラル感を付与したほか、フッ素フリー撥水(はっすい)剤の採用で環境にも配慮。綿50%・アクリル50%の平織り8号帆布も紹介する。難燃繊維を織り込んでおり、燃え広がりにくい。