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東レ 不織布事業部/中計達成に手応え/国内外生産拠点フル操業

2022年05月12日 (木曜日)

 東レの不織布事業部は、原燃料高騰を転嫁するための値上げに最優先で取り組む。ポリプロピレン(PP)スパンボンド、ポリエステルスパンボンド「アクスター」事業の「さらなる高度化」(安東克彦不織布事業部長)に力を入れる。国内外の全ての生産拠点がフル操業しており、今年度が最終年度となる中期3カ年計画の目標通りの業績を「グローバルで確保できる」との手応えを示す。

 PPでは、最大市場の中国で出生数の伸びが鈍化している。このため、これまでのような紙おむつの需要増は期待できないとみる。しかし、東南アジア各国やインドが「今後の市場拡大をけん引する」としており、顧客からの要望に応じたきめ細かな商品開発を徹底し、今後も事業拡大を目指す。PPでもリサイクルへのニーズが出始めているため、フイルム工場などで発生する端材を原料とするリサイクル原反の開発にも取り組む。

 アクスターでは30%の増設を実施した。昨年10~12月期からフル稼働させている。目付け150~200グラム/平方メートルの原反をフィルター向けに展開しており、環境規制の強化を追い風に欧米や中国向けの販売が順調という。目付け20~30グラムの原反の開発を急いでおり、新原反で湿式不織布が使われる用途の開拓を目指す。「そろそろ次の設備投資を考えなければ」との構えを示す。

 同社は長・短繊維による不織布を展開する長短総合不織布メーカーを目指しており、PPS繊維「トルコン」やフッ素線維「トヨフロン」による商品開発を強化し、新規用途・顧客開拓につなげる。

 トルコン、耐炎糸で開発したガルフェンの販売が好調に推移する。バグフィルター向けに展開するトルコンでは、中国で細繊度糸の拡販に取り組んでおり、今後はこの細繊度糸で欧米やインドの開拓に力を入れる。