帝人/産学連携報告まとめ/繊維のエコシステム構築に向けて

2022年04月22日 (金曜日)

 帝人は日揮ホールディングス(横浜市)、東京大学と共同で取り組む持続可能な繊維産業のエコシステム構築に向けた産学連携ワーキンググループにおける報告書をまとめた。

 報告書では、繊維産業のサステイナブル化における課題の中でも繊維リサイクルに着目し、実現に向けた重要課題と今後の解決策の方向性を取りまとめた。

 特に回収スキームを実現するための仕組み(回収選別システム、デジタル技術で企業を変革するDXの導入、消費者への訴求の仕方など)を構築することが必要で、消費者の行動変容を促すため、ファッション業界のサステイナビリティーへの貢献を可視化することが求められることを強調している。

 同グループには衣料品のサプライチェーンを構成するイオン、チクマ、エアークローゼットや共立女子短期大学、環境NPOのグリーン購入ネットワークを含めた10社・団体が参画している。

 2021年8月~22年3月に、エコシステムを構築する際の課題や課題克服に向けたステークホルダー間の連携、廃棄物処理法の改定、民間の活力を生かしてリサイクルシステムを促進する社会システムの在り方についても協議を重ねてきた。

 同グループは22年度、報告書の内容をもとに社会システムの骨子案の策定や実際の衣類回収・リサイクルの実証を通じ、民間の連携による繊維リサイクルの社会システム実現に向けた取り組みを推進する。