コゼット上海本社の泉欣織造新材料/ダウンファブリックなど内販好調/22年目標は売り上げ倍増

2022年03月07日 (月曜日)

 【上海支局】3Dプリンター技術(積層加工)で生産する「ダウンファブリック」で知られるコゼット(東京都渋谷区)の上海本社、泉欣織造新材料が、独自開発生地の中国内販を急拡大している。今年の売り上げ目標は、前年から倍増の1億元。地場スポーツブランドやネット通販の大手顧客との取り組みを拡大し、実現する。

 これまでほぼ日本向けに特化してきたが、新型コロナウイルス禍の打撃を受け、日本向けはこの2年間大幅に減った。こうした中、20年から生地の展示会「インターテキスタイル上海アパレルファブリック」などに出展し、内販を拡大してきた。

 その成果で20年の売上げは内販が日本向けの落ち込みをカバーし、新型コロナ禍前の19年実績を超えた。「ダウンファブリックや『エアロゲルファブリック』が大手から強い引き合いを受けている」と孔令璽董事長は話す。

 市況は昨年後半から芳しくないが、「うちは新しい商品なので、(市況悪化の)影響はそれほどない」と言う。内販で難しいとされる資金回収は、全て前金制で販売しており、順調だ。